今回のブログ記事では『ポワレ』という調理法について書いてみようと思います。
すごく簡単に言うと「ポワル(フライパン)を使って焼く」という意味になるみたい。
肉の調理法でもあるようですが、よく聞くのは魚。
それも鯛やスズキなど“白身魚の切り身”のレシピとしてお馴染みでしょうか。
フランス料理『ポワレ』の作り方を調べてみる
そもそもポワレはフランス料理。
結構有名な調理法の一つなのですが、作り方を調べてみると色々とあり過ぎてどれが本当なのか?と分からなくなります。
ポワレの定義
まず定義として、下記のようなことが挙がります。
- フォン(フランス料理でいう出汁)を使って蒸し焼きにすること
- 油で具材表面をカリッと焼き上げること
- 調理中に出てきた脂分を具材にかけること
後者2つは合わせれば良さそうですが、1番目の定義は別物のような感じがするんですよねぇ。
切り身の皮の焼き方が最大のポイント
そんな簡単に言うと「フライパンを使って焼く」料理のポワレ。
言うのは簡単ですが、作るのは結構難しくて。
焼くことはさほど難しくないとは思いますが、ポイントのひとつが「皮の焼き方」です。
ポワレの特徴として“皮目をカリッと”というのがあります。
なので、皮をしっかりと焼けるかどうか。
逆に考えると、フライパンで焼いて皮がくっ付いてベロンとはがれてしまう失敗例も多々ありますから。
焼いたは良いが、出来上がったのが身の部分オンリーだと悲しいですよね。
書かれているポワレのコツは本当なのか?
ネットやレシピ本などで「皮がくっ付かないポワレの作り方」なんて調べると色々な焼き方が都市伝説的に紹介されています。
- 塩コショウは皮目には振らずに身側のみ
- 熱してないフライパンに油を塗り、切身の皮目を下にセットしてから火をつける
- 油を多めに例えば大さじ2ほど使う
- 酢を塗ってから焼くのも、何かしらの科学反応でくっ付きにくくなる
などなど、真偽は分かりませんがコツとしてよく書かれているのを見かけます。
また、私は持っていませんが単純に“テフロン加工のフライパン”を使って焼けば上手に出来るとかもありそうです。
私なりに『ポワレ』の作り方をまとめてみる
ちなみに私は鉄製フライパンを使用してポワレを作っています。
パスタ用として使っているアルミのフライパンでポワレを作ってみたこともありますが、まぁ皮がビックリする位くっ付く。
やはりアルミのフライパンはソース系のパスタ専用のモノということを痛感。
そんな色々な方法を試してみた結果、今回のブログ記事では私なりの「ポワレの作り方」を書いておこうかと思います。
そこそこ簡単なレシピ
作り方
- 切身の塩コショウは皮目も含めて両面に振る(焼く前にキッチンペーパーで水分を拭く)
- 大さじ1弱の油で皮目を下にして強めの中火で焼く(そんなに油を多く入れない)
- 直ぐにパチパチと鳴り皮が縮まって身が反ってくるのでフライ返しなどで押さえつける(この時点で軽く伸ばす感じにしておけば以降は反ってきません)
- 1分ほどで周りが白くなり茶色系の焼き目まで付いてきたら、出た余分な脂分をキッチンペーパーで拭きとる
- フタをして弱火で焼く(蒸すようなイメージで3~4分ほど)
- 全体的に白くなってきたら切身を取り出す(網に上げて余分な油を切る)
- そのフライパンに残った脂分を利用してソースを作る
完成したお料理としては下記のような感じ。
それぞれの詳細は以前のブログ記事を宜しかったら読んで頂くとして。
『イサキのポワレの美味しいレシピ!ザ・フレンチな食べ方を紹介』
『スズキをポワレで!お魚に合う簡単な白ワインソースの作り方』
油の量や火加減などについて
油を多く入れてしまうとコンガリ揚がるということもなく、どちらかと言うと油を吸ってしまいベチャッとなりがちなので少なめにしています。
切身は一切返しません。
うまく皮側が焼けていれば、フライパンを軽く揺するとスルスルと切身は動いてくれます。
動いてくれない場合はフライパンとくっ付いている箇所を丁寧にフォークなどで剥がしてください。
で、切身を取り出した後そのフライパンに残った脂分を利用してソースを作る。
そのソースを作る時間で、最終的に切身全体に余熱で火が通るような時間配分とします。
身への火入れとして蒸し焼きにする
皮目を焼いた後に、身への火入れとしてオーブンを使う(密閉した加熱)という方法もあります。
がしかし、我が家のオーブンは調子が悪いので、身への火入れはフライパンに“フタをして蒸す”という調理方法を採用しているのです。
本来のポワレの定義として“蒸し焼きにする”という意味合いもあるみたいですからソレで良いと思っています。
蒸すことで身はふっくら仕上げたいという狙いもありますし。