記憶上、まじまじと向かい合って意識的にそのお料理を私が初めて食べたのは神保町の中華料理屋さんだったと思います。
そう、今回紹介する『油淋鶏』。
読み方は「ユーリンチー(ユーリンジーとも)」で、中華料理に分類されます。
すごく簡単に言うと、鶏の唐揚げに中華系のタレ(ネギソース)をかけて・・・みたいな感じでしょうか。
油淋鶏(ユーリンチー)
作り方・定義は色々とあるみたいです。
私的な考えを言いますと、あくまでも“鶏の唐揚げ”ではありますが前もって一口大には切らずにそのまま揚げるというイメージ。
一般的な鶏の唐揚げは“個”という状態だと思いますが、違いとして油淋鶏は“面”。
鶏肉一枚そのままの状態で揚げてから、適当な大きさに切る。
揚げ方や切り方などはトンカツのイメージに近いかと。
また、鶏肉は本来モモが良いのですがお値段の安さから私は胸肉派です。
その辺のチョイスは良い感じにご調整お願い致します。
そこそこ簡単なレシピ
材料(1人分)
- 鶏むね肉1枚(250gほど)
- 醤油大さじ1
- 酒大さじ1
- ショウガ小さじ1
- 長ネギ(青い部分)適量
- 小麦粉適量
- 片栗粉適量
- 酢大さじ1
- 醤油大さじ1
- 砂糖小さじ1/2
- ごま油小さじ1/2
- ショウガ小さじ1
- 長ネギ(白い部分)適量
作り方
- 長ネギ(青い部分)は適当な大きさに、長ネギ(白い部分)・ショウガはみじん切りにする
- 醤油・酒・ショウガ・長ネギ(青い部分)を混ぜ合わせて下味用の漬け汁を作る
- 身の厚い所に切り込みを入れた鶏肉に漬け汁をもみ込む
- 漬け込んだ鶏肉を冷蔵庫におく(1時間ほど)
- 酢以下の材料を混ぜ合わせてタレを作る
- 鶏肉の漬け汁を軽く拭き取り、小麦粉・片栗粉を振る
- 皮目を下にして油で揚げる(160℃で都合7分ほど/途中で2回ひっくり返す)
- 鶏肉を取り出して休ませる(5分ほど)
- 食べやすい大きさに切ってタレをかけて完成
まず食感。
しっかりと揚げたこともあり、衣のカリッとした食感がとても美味しいです。
味付けとしてはタレに使う酢の酸味とよく合っていて、意外とさっぱり食べられます。
鶏肉の揚げ方として温度と時間に注意したい
この料理『油淋鶏』の作り方で最大のポイントは、一枚の鶏肉の揚げ方としての温度と時間。
もちろん使用する油の量や鶏肉の大きさなどによっても変わるかと思いますが、私の場合は160℃キープで都合7分ほど揚げます。
そして揚げ物は“余熱で最終的に火が通る”ようにしたいので、揚げた後5分ほど休ませています。
ちなみに、150℃で5分ほど揚げて直ぐ切ってみたところ中はまだ生状態でした。
衣には小麦粉&片栗粉を使う
どうやら衣無しの油淋鶏というのも存在するみたいですが、私は衣は有った方が良いと思います。
しかも、小麦粉&片栗粉の2種を使って揚げるということ。
さらに調理上の一番の醍醐味とも言える、揚げた鶏肉を食べやすい大きさに切る時。
包丁を入れてのサクッと感も是非とも味わいたいもの。
油淋鶏の意味を考えて“油をかける”調理法を
鶏肉一枚を丸々揚げる場合、それなりに油の量が必要になると思います。
私は揚げ油ケチり性ですので、鶏肉が油の中に全部入りきりません。
ですので、入りきらない箇所には揚げながらスプーンで油をかけるようにしています。
オシャレにフランス料理の調理法で言うところのアロゼ。
この“油をかける”という行為が、油淋鶏の「油淋」の意味にあたるらしいので逆に良いじゃんと思っています。