その特異性から世界遺産になっている「つぼ湯」のある『湯の峰温泉(ゆのみねおんせん)』が、今回の和歌山(熊野)旅行の宿泊先です。
そんな熊野地方ですが、やはり『熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ)』が見どころと言うか是非とも参拝したいところ。
そして熊野本宮大社の近くには「大斎原(おおゆのはら)」という、なんともフォトジェニックを掻き立てられる“大鳥居”がある絶対に外せない撮影スポットがあります。
徒歩で5分ほどの距離ですからセットで行っておいた方が良い場所でしょう。
熊野本宮大社から湯の峰温泉までの『大日越コース』を歩く
熊野本宮大社から宿泊先である湯の峰温泉まではバスなど車でも行けます。
が、せっかく熊野地方を旅行する訳ですから“熊野古道をまったく歩かない”というのもどうかと思いまして。
事前に私が考えておいた旅行ルートは、ここ熊野本宮大社から湯の峰温泉までを繋ぐ熊野古道の一つ『大日越(だいにちごえ)』を歩いて雰囲気を味わいたいと。
で、今回のブログ記事で紹介する『大日越コース』は大斎原から10分ほど歩いた所に入口があります。
熊野古道 その一つ大日越コース
よく聞く「熊野古道(くまのこどう)」自体は大きく分けると5本のルートが存在しています。
その5本も色々と分岐や区分けをされているので、さらに何本ものウォーキングコースに分けられ名称もそれぞれ付けられています。
今回実際に歩いた、いや正確に言うと“登った”『熊野古道 大日越』は熊野本宮大社と湯の峰温泉とを結ぶコースです。
本来は熊野本宮大社へ参詣する場合、その湯の峰温泉で一息つくと言うか身を清めてから向かうという意味合いもあるよう。
ですが私の場合はその逆。
本日の宿が湯の峰温泉ですので単純な考えから、熊野本宮大社から湯の峰温泉までを繋ぐコースである『大日越』を行ってみようかとプラン立てをした訳です。
がしかし、実際に行ってみたらそんな単純な甘い考えではダメな一筋縄ではいかないコースの熊野古道だったのです・・・
距離は短いけど急勾配な登山道
大斎原から大通りを10分ほど歩くと、上記画像の看板がありましたので右に曲がりました。
「おっ、大日越コースって道路として舗装されてるじゃん」と思う私。
というのも、熊野古道とは言え“現在も一般的に普通に使われている道(車道など含め)もある”との情報も聞いていたので。
そんな気持ちも束の間。
上りはじめ、いざ出発です。(14時02分)
それぞれ各経過時間と共に、その一部始終を見よ。
最初は民家などの横を通りながら進みますが、直ぐこのような急勾配の登山道に変わります。
歩けど上れど延々と続く上り坂。
完全に木々に囲まれた山道です。(14時21分)
一直線の上り坂ということでもなく、何回も方向転換を繰り返してクネクネと山道を上っていきます。
体力の限界!が何度か訪れまして数回は立ち止まって休憩を入れています。
休憩ポイントとか無いので、山道に直接座ったりしての休憩タイムです。
ブログに文章として書いても大変そうな感じがうまく伝わってなさそうですが結構なキツさ。
そして、この辺りから雨がポツリポツリと。
「う~ん、諦めて引き返した方が良いのかも・・・」という思いが頭をよぎってしまうほど。
雨も影響して予想以上の大変さ
第一チェックポイントの「月見ヶ丘神社(つきみがおかじんじゃ)」にヘロヘロになりながらも到着。(14時33分)
ここへ着いた頃には雨が本降り、いわゆる狐の嫁入り状態になっています。
不幸中の幸いとでも言いましょうか相当な疲れもありまして、ここ「月見ヶ丘神社」で雨宿り&休憩を1時間ほど取らせて頂きました。
良い感じに雨が止んできましたので後半戦出発。(15時37分)
この辺りまで来ると急激な上りではなくなってきたものの、それなりの上り坂はまだ続きます。
歩いていると突然現れる第二チェックポイントの「鼻欠地蔵(はなかけじぞう)」に到着。(15時53分)
岩肌に直接お地蔵様を彫っているということでしょうか。
ここ「鼻欠地蔵」より先は上り坂ではなくなり、平坦な道やや下り坂へと変わりました。
雨が降った影響で滑りやすく細心の注意が必要で、もう石段とは言えない道が続きます。(16時07分)
単純に結構な時間を上ってきた訳ですから、その分の結構な時間を下ってきた気がします。
ここで最終的な分かれ道が現れまして、目的地「湯峯王子(湯の峰温泉)」まであと少し。(16時15分)
湯の峰温泉へ到着 所要時間は2時間30分ほど
そして、やっと山道が終りまして開けた場所に出ました。
こちら側の湯の峰温泉から熊野本宮大社へ向かうルートの場合は、逆にココがスタート地点ということでしょう。
大日越コースの最終チェックポイントである「湯峯王子(ゆのみねおうじ)」に到着。(16時23分)
ともあれ私、『熊野古道 大日越』を頑張って制覇しましたよっ。
自分で自分を褒めてあげたいです。
雨宿り休憩(1時間ほど)も含めてですが、都合2時間30分の山道を登山。
コース案内に書いてあった“1時間30分”という目安の所要時間も確かにその通りということでしょう。
でも、実際に歩いてみての感想ですが休憩など考えると2時間は見た方が良いと思います。
服装や荷物とか歩き方をちゃんと考えること
旅行から帰って来まして、振り返りで『熊野古道 大日越』について調べてみると“初級”という難易度になっています。
う~ん。
初級なのかなぁ?
大日越の最大の特徴は急な上り坂でほぼ登山ではないかと。
舗装されている訳でもなく、石や木の根がある登山道。
つまり非常に歩きにくく、その急勾配から延々とずぅっと“もも上げ”運動している感じでした。
大日越コースをそもそも私がナメていた感もあり。
- 服装としてズボンがジーパン(足が上がりにくい)
- 旅行カバンとして手提げタイプのトートバッグ(リュックではない)
- シカーモそれなりに荷物が入っていて結構な重さ
- そして途中から雨降り
などなどもあって、かなりキツイ“はじめての熊野古道”体験になりました。
少々距離が長く時間がかかろうとも、平坦な道の方が難易度は低いと考えるべきかと。
『大日越』に限ったことではないと思いますが、熊野古道を歩く場合は宿とかコインロッカーなど基点を決めて旅行荷物はそこに置いてからの方が良いかも知れません。
長時間歩くことを想定していない一般的な旅行の服装ではなく、かつハイキングスタイル(無荷物かリュック)であれば大丈夫だった気もしますが日頃の運動不足もあって相当キツイ大変なコースになりました。
でもその疲れて歩いてきた分、湯の峰温泉に到着した時の達成感はハンパなかったですけどね。